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家族葬が年々増えている原因とは

小さなお葬式が公営テレビで取り上げられたことは大変な反響を呼びました。家族葬とは家族だけで葬儀を進めることを意味していますが、近年増加傾向に拍車がかかっています。家族を亡くすことは誰にとっても大変辛いものです。一般的な葬儀を行えば、ゆっくり故人を偲ぶ時間もないまま、儀礼的な意味合いの強い弔問客の対応に追われたり、精進料理の心配をしていなければなりません。社交辞令のような弔問客の参列をお断りして、家族だけで大切な家族との最期の時間をゆっくり過ごしたいという人が増えており、家族葬はこうした人々のニーズにマッチしています。その他にも超高齢化社会と言われる現状や、寺院・地域との関係性が希薄になっている社会の特徴が背景にあるものと考えられます。

家族だけで葬儀が行えるようになった現代社会

かつて葬式は、地域住民が協力して執り行うものでした。地域内で誰かが亡くなれば、近所の住民が集まってきて遺体の管理はじめ料理を作ったり僧侶の手配をするなど、助け合って葬式を行っていたのです。たとえ村八分のものでも参加できたのが火事と葬式であり、地域にとって住民同士の結びつきを強める重要な行事でした。ところが現代では地域社会の結びつきは希薄になり、近所の人間に頼らずとも業者に依頼すれば葬式を行えるようなりました。むしろ近所づきあいは面倒なものであり避けたいものになって来てすらいるのです。そうなれば家族だけで葬儀が行えるほうが、ずっと気楽で経費もかからずメリットが多いと言えます。地域社会と個人の関係性の変化が家族葬の増加の1因である事は間違いありません。

葬儀にかける経費を削減したいニーズの高まり

国民の所得は2極化が進み、平均所得は低下し生活に余裕が無い人も少なくありません。そうなれば不必要な経費は削減したいと考えるのは当然です。誰もが氏子となり寺院との結びつきが強かった時代は去り、今ではそもそも仏教徒であると認識している日本人は少数派です。それでもかつては故人のために盛大な葬儀を行うのをよしとしていた風潮がありましたが、超高齢化の影響で亡くなった人の知り合いを呼ぼうにも、呼べる人数が限られると言うことも良くあります。盛大な葬儀が行えないのであれば、家族だけでしっとりと送り出したいという考えも当然出てくるでしょう。僧侶へ支払うお布施の額が不明瞭である事は以前から指摘されていましたが、今後は僧侶の説法をありがたがる人は減少していくと予測されます。近年は僧侶の派遣サービスなどが出てきていますが、読経を必要としないと考える人も増えていくでしょう。